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自己破産

東京地裁本庁における債権者一覧表の作成・記載方法

自己破産の申立書には,債権者一覧表を添付する必要があります。この債権者一覧表は,裁判所ごとに若干書式が異なる場合があります。東京地裁本庁と立川支部も,大部分は同じですが,若干書式に違いがあります。

ここでは,この東京地方裁判所本庁における自己破産の債権者一覧表はどのように作成・記載すればよいのかについて,東京 多摩 立川の弁護士がご説明いたします。

債権者一覧表とは

破産法 第20条 第2項

債権者以外の者が破産手続開始の申立てをするときは,最高裁判所規則で定める事項を記載した債権者一覧表を裁判所に提出しなければならない。ただし,当該申立てと同時に債権者一覧表を提出することができないときは、当該申立ての後遅滞なくこれを提出すれば足りる。

自己破産の手続を開始してもらうためには,管轄の裁判所破産手続開始の申立てをし,加えて,免責を許可してもらうためには免責許可の申立てもしなければなりません。

破産手続開始の申立ては破産手続開始の申立書を,免責許可の申立ては免責許可の申立書を提出して行います。

そして,申立書のほか,破産手続開始の申立てでは債権者一覧表を,免責許可の申立てでは債権者名簿を提出しなければなりません。

もっとも,実務上は,破産手続開始の申立書と免責許可の申立書が一体となった破産手続開始・免責許可の申立書(以下「自己破産の申立書」といいます。)を提出して同時に申立てをするのが通常です。

そして,債権者一覧表を提出した場合には債権者名簿は提出しなくてもよいこととされていますので,自己破産の申立書のほか,債権者一覧表のみ添付して申立てをすることになります。

>> 債権者一覧表とは?

債権者一覧表の記載事項

破産規則 第14条

第1項 法第20条第2項の最高裁判所規則で定める事項は,次に掲げる債権を有する者の氏名又は名称及び住所並びにその有する債権及び担保権の内容とする。
一 破産手続開始の決定がされたとすれば破産債権(法第2条第5項に規定する破産債権をいう。以下同じ。)となるべき債権であって,次号及び第3号に掲げる請求権に該当しないもの
ニ 租税等の請求権(法第97条第4号に規定する租税等の請求権をいう。)
三 債務者の使用人の給料の請求権及び退職手当の請求権
四 民事再生法(平成11年法律第225号)第252条第6項,会社更生法第254条第6項又は金融機関等の更生手続の特例等に関する法律第158条の10第6項若しくは第331条の10第6項に規定する共益債権
第2項 債権者が破産手続開始の申立てをするときは,前項に規定する事項を記載した債権者一覧表を裁判所に提出するものとする。ただし,当該債権者においてこれを作成することが著しく困難である場合は,この限りでない。

債権者一覧表には,上記破産規則第14条第1項に規定する事項を記載しなければなりません。

債権の内容については,上記第1項各号に4種の債権が列挙されています。そのため,これ以外の債権については記載しなくて良いようにも感じてしまいます。

しかし,端的に言ってしまうと,あまり深く考える必要はありません。大半の債権は,この4種の債権に含まれると考えてよいでしょう。したがって,すべての債権者を記載すれば良いのです。

そして,各裁判所では,債権者一覧表の書式を用意しています。東京地方裁判所でも同様です。したがって,その書式に従って必要事項を埋めていくだけで作成できるようになっています。

ただし,債権者一覧表の基本的な記載事項は同じですが,各裁判所によって若干書式が異なっています。東京地裁の本庁(霞が関)と立川支部でも,書式に若干の違いがあります。

>> 東京地方裁判所における自己破産申立て

東京地裁本庁における債権者一覧表の書式

東京地裁本庁の債権者一覧表書式には,一般用と公租公課用があります。

公租公課用には,滞納している税金・健康保険料・年金・罰金等を記載します。それ以外の債権者については,一般用に記載します。

※なお,以下の書式は令和4年12月3日現在の書式です。上記のものよりも最新版が存在する場合もありますので,ご注意ください。

債権者一覧表・一般用(東京地裁本庁)

債権者一覧表・一般用(東京地裁本庁)

※画像をクリックするとPDFが表示されます。

債権者一覧表・公租公課用(東京地裁本庁)

債権者一覧表・公租公課用(東京地裁本庁)

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債権者一覧表作成手順・記載方法(東京地裁本庁)

債権者一覧表作成手順・記載方法(東京地裁本庁)

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債権者一覧表・一般用の書き方

債権者一覧表・一般用には,公租公課以外の債権者に関する情報を記載します。金融機関からの借金だけでなく,買い物代金の滞納など,支払いができていないものをすべて記載することになります。

最初の受任通知日

東京地裁本庁の債権者一覧表の書式では,右上部に「最初の受任通知の日」を記載する欄があります。

弁護士等に債務整理を依頼した場合,まず最初に各債権者に対して受任通知を送付します。その送付した日付を記載する欄です。本人申立ての場合には記載はありません。

介入通知を送付すると,原則として債権者からの請求は停止します。それは同時に,債務者から支払いをすることも停止するということです。

つまり,支払停止の時期に関わることから,介入通知日の記載が必要とされているのです。

>> 受任通知・介入通知とは?

債権者番号・債権者名

債権者番号は1から順に記載します。借入れ・債務発生の古い順に債権者の情報を記載することになっていますので,債権者番号1が最も古くから長く取引している債権者ということになります。

同じ債権者から何回か借入れ等をしているという場合には,一番最初の借入れを基準とします。

債権者名の欄には,債権者の氏名または名称を記載します。ここに記載する債権者の名称は,正確な名称を記載する必要があります。相手が法人であれば「株式会社」等までの記載が必要です。

銀行や信用金庫などが債権者の場合には,その支店名まで記載するのが通常です。

なお,借入れとありますが,借金以外の債務がある場合も債権者として記載が必要です。貸金業者等からの借入れだけでなく,親族・友人・勤務先などからの借入れも記載する必要があります。

債権者の住所・送達先

破産手続においては,開始決定等の際に,裁判所または破産管財人から各債権者宛てに書面が送達されることがあります。

債権者の住所(送達先)欄には,債権者に対して書面等を送達して受領してもらえる住所等を記載することになります。この債権者の住所も,正確な記載が必要です。郵便番号も忘れずに記載します。

相手が法人であれば,登記簿記載の本店所在地を記載するのが基本ですが,金融機関などでは,債務整理等への対応部署が決まっている場合があります。

そういう場合には,その担当部署のある所在地を記載します。また,債権者に弁護士屋債権回収会社等の代理人が付いている場合には,その代理人の事務所等を記載するということもあります。

弁護士や債権回収会社の住所を記載する場合には,住所だけでなく,代理人の名称も記載しておくべきでしょう。

借入れの始期及び終期・借入時期

借入れの始期及び終期(借入時期)の欄には,いつからいつまで取引をしていたのかを記載します。

もっとも,債務は借入ればかりではありません。買掛金や,損害賠償請求権などもあり得ます。それらの時期もこの借入時期の欄に記載します。

個人の自己破産の場合,借金による債務の増大が大半です。そのため,債務の代表として「借入」という言葉が使われているだけです。

したがって,借入れでない場合には何も書かなくてよいわけではありません。借入以外の債務についても,取引によって債務が発生した始期及び終期も,やはりこの欄に記載すべきでしょう。

借入れ時期については,債権者から取引履歴の開示を受けたり,直接問い合わせるなどして,できる限り正確な日付を記載するのが望ましいといえます。

なお,借入れや債務発生が1回だけである場合には,●●年●●月●●日のみと記載します。

現在の残高

現在の残高が分からなければ,支払不能であるかどうかも分かりません。

破産手続内での債権調査手続で,債権者一覧表の数字が違っていれば債権者からの届出により訂正されることにはなりますが,最新の請求書等を確認してできる限り正確な数字を記載しておくべきです。

消費者金融からの借入れなどの場合には,引き直し計算をして本当の残高を算出しておかなければなりません。そして,引き直し計算後の金額を記載することになります。

借入れの原因・使途

債権者一覧表には借入れの原因や借り入れた金銭の使途も記載する必要があります。否認権行使や免責不許可事由の判断材料となるからです。

借入れの原因には「A,B,C,D」の4つのアルファベットのいずれかを記載します。

債権の発生原因が,現金の借入れ(キャッシング)の場合には「A」を,物品購入(ショッピングローン等)の場合には「B」を,保証債務の場合は「C」を,それら以外が原因の場合には「D」を選択します。

借入れの使途・内容には,その債務を負うことによって得た利益を何に使ったかを具体的に記載します。例えば,「生活費」「住宅ローン」「パチンコ」「競馬」などと記載します。

借入れ金やローンで何かを購入した場合には,その購入した物品を記載することもあります。

保証債務である場合には,主たる債務者の氏名・名称を記載する必要があります。

保証人の有無

「保証人」の欄には,その債権について保証人がついているかどうかの有無を記載します。保証人がいるという場合には,その保証人の氏名を記載します。

その保証人は単純な保証人なのか連帯保証人なのかを記載することもあります。なお,連帯債務者の場合も,連帯債務者であることを明記した上で,この保証人欄に書いておいた方がよいでしょう。

最終返済日

最終返済日欄には2つのチェック項目があります。「最終返済日」と「一度も返済していない」という2つのチェック項目です。

1回でも返済をしていたのであれば「最終返済日」のチェックボックスにチェックをします。その上で,その最終返済日の年月日を記載します。

他方,1回も返済をしたことがないという場合には「一度も返済していない」のチェックボックスにチェックをすることになります。

その他備考

備考欄には,これまで記載してきたものの他に必要となると思われる情報を書きます。

破産規則上,担保権の内容も記載しなければならないと定められています。そこで,債権に担保が付いている場合には,どのような担保権が付いているのかを備考欄に記載します。

債権者と担保権者が異なるという場合もあります。債権者と担保権者が異なるような場合には,担保権者の氏名・名称も記載します。

担保権が実行されて競売が始まっていたり,すでに競売も終了しているという場合には,その旨を記載します。具体的には,競売事件を担当した裁判所や事件番号なども記載します。

また,その債権についてすでに債務名義(判決・公正証書等)がある場合には,その内容も記載します。仮差押えや差押えがなされている場合には,その保全事件や執行事件を行った裁判所や事件番号も記載します。

また債務名義がない場合や差押等がされていない場合でも,すでにその債権者との間で訴訟が係属している場合には,裁判所名・事件番号・事件名等を記載します。

その他,代位弁済や債権譲渡がなされている場合には,もとの債権者の氏名・名称やいつそれらがなされたのかなども記載することがあります。

債権者数・債権総額(本庁・立川共通)

すべての債権者を記載し終えたら,最後に,一般用に記載した債権者の総数と債務残高の合計額を下部に記載します。

債権者一覧表・公租公課用の書き方

債権者一覧表・公租公課用には,公租公課の債権者,例えば,各種の税金,国民健康保険料,国民年金保険料,罰金等の滞納について記載します。

税金等の請求権非免責債権ですから,免責が許可されても支払いをしなければなりません。

しかし,税金等の請求権も財団債権または破産債権です。破産財団から弁済または配当されることがあります。したがって,債権者として記載しておく必要があるのです。

債権者番号・債権者名・債権者住所(本庁・立川共通)

公租公課用債権者一覧表にも,一般用と同様,債権者番号を振り,債権者の名称・債権者の住所を記載します。住所については郵便番号も記載しておきます。

債権者名としては,国税であれば「〇〇税務署」,都道府県民税であれば「〇〇都税事務所」,市区町村民税であれば「〇〇市役所」,国民年金保険料であれば「日本年金機構」や管轄の年金事務所などとなるでしょう。

住所地は,それぞれの徴収を管轄する税務署や都税事務所,市区町村役場またはそれらの担当部署の所在地を記載します。

電話番号

東京地裁本庁の公租公課用債権者一覧表には,電話番号を記載する欄があります。ここには,担当部署の電話番号を記載します。

種別

種別の欄には,公租公課の具体的な種別を記載します。

例えば,税金といってもさまざまな税金がありますから,所得税,消費税,事業税,自動車税,固定資産税,市民税,都民税などの種別を記載することになります。

現在の滞納額

現在の滞納額欄には,公租公課の滞納金額を記載します。下部に,その滞納金額の合計金額を記載します。

債権者数・債務残高の合計

公租公課用債権者一覧表の最下部には,一般債権者・公租公課債権者を合わせた債権者の総数および債務残高の総額を記載します。

債権者宛名ラベルの添付

債権者一覧表のほか,自己破産の申立書には,各債権者に書類を送付する際に封筒に貼付するための宛名ラベルを作成し,それを添付しておくことになっています。

東京地裁本庁では,各債権者宛てラベルを各1通,申立代理人宛てラベルを2通添付します。

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