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債務整理(共通)

受任通知後に貸金請求訴訟を提起されることはあるのか?

債務整理の受任通知後に,貸金請求の訴訟を起こされてしまうという場合があります。ここでは,この受任通知後に貸金請求訴訟を起こされる場合はあるかについて,東京 多摩 立川の弁護士がご説明いたします。

受任通知の効力

債務整理には,自己破産個人再生任意整理などの手続がありますが,いずれの手続をとるにせよ,まずはじめに各債権者に対して受任通知(介入通知)を送付するのが通常です。

この受任通知を送付すると,貸金業法やサービサー法の規定に基づき,貸金業者や債権回収会社からの直接の取り立てが停止することになります。

>> 受任通知とは?

受任通知後の貸金訴訟の提起の許否

近時,債務整理の受任通知送付後であっても,貸金業者等が,借金など貸金の返還を求めて訴訟を提起してくるという場合が多くなってきています。

受任通知を送付すると取り立てが停止されるのは,前記のとおり,貸金業法等の法律に基づく効果です。そうすると,訴訟を提起することも,これらの法律に基づく受任通知送付の効果に違反するもののように思えます。

しかし,上記各法律によって取立てが禁止されるのは,債務者の方の生活の平穏を取り戻させるためです。したがって,禁止されるのは,そのような生活の平穏を害するような債務者に対する直接の取立てだけです。

つまり,債権者である貸金業者や債権回収会社が,訴訟を提起して債権の回収を図ることまでは禁止されていないということになるます。そうしないと,これらの債権者は債権回収の手段を失ってしまうからです。

したがって,受任通知送付後であっても,債権者が貸金請求の訴訟を提起することは許されるということになります。

>> 受任通知による直接の取立て停止

訴訟提起をしてくる貸金業者

貸金業者がなぜ,あえて受任通知後に訴訟を提起してくるのかという点について,その意図するところは,明白です。

訴訟を提起すると,自宅に裁判所から訴状が送られてきます。仮に家族に内緒で任意整理を行っている場合などは,これによって家族に知られてしまうというおそれがあります。それを狙って,訴訟提起するという威嚇を用いているのです。

また,貸金訴訟の場合,実際にお金を借りていることは間違いがない場合がほとんどですので,反論のしようがないということになります。

そうすると,すぐに判決がなされることになりますが,判決が確定すれば強制執行をすることができるようになります。

強制執行で,おそらくもっとも債務者の方がおそれているのは,給料の差押えではないでしょうか。

なぜなら,給料差押えがなされると,勤務先の会社に債務整理をしていることが知られてしまうからです。それも貸金業者の狙いです。

給料以外に高額資産があればそれを執行されるという危険性もあるでしょう。

ただし,給料以外の財産は,不動産などを除けば,貸金業者に知られていない限り,執行をするのはなかなか難しいですし,興信所などに依頼してコストをかけて調べるということもあまり考えられないので,それほど心配はないかもしれません(そういう意味では,勤務先を知られていなければ給料差押えの危険性もかなり減少するといってよいでしょう。)。

動産の差押え,つまり,自宅に裁判所の執行官が来て,家財道具などを強制執行するという手続もあります。

しかし,実際には,ぜいたく品出ない限り家財道具を差し押さえてはいけないという法律や裁判所の運用が定められていますので,大抵の場合には,動産執行は空振りに終わるのが通常です。

したがって,動産執行もある意味威嚇といってよいでしょう。

要するに,貸金業者が訴訟を提起するのは,早く損金処理したいという内部事情があるかもしれませんが,それを除けば,基本的には,執行をするぞという,あるいは,執行しているからという威嚇をもって支払いをさせようというのが狙いということです。

上記のような訴訟提起に対する策としては,小手先のものよりも,家族や勤務先に事情を話して協力してもらうのが一番ではないか,と考えています。

もちろん,そんな簡単にはいかないということは分かりますが,結局それが最も効果的であるというのは経験上明らかです。

とはいえ,実際に,受任通知後の早々に訴訟提起してくる貸金業者は限られています。

たとえば,アイフル,CFJ,モビット,楽天カードなどは,受任通知後4か月から6か月までに程度和解できないと,訴訟提起してきます。

場合によっては,受任通知後わずか1か月足らずで訴訟提起されたこともありました。その他ヴァラモスなどの小規模な業者や商工ローンは特に訴訟提起の傾向が顕著です。

したがって,そのような貸金業者が任意整理の対象となっている場合には,訴訟提起の危険性があることも踏まえて対策を考えていく必要があるでしょう。

なお,その他の業者は,弁護士介入後にすぐさま訴訟提起してくるところは,あまりありません。

ただし,さすがに1年以上経っても方針を決めきれないとか,進展が無いというような場合には訴訟提起をしてくることはあります。

受任通知後の貸金訴訟提起が不法行為となる場合

前記のとおり,受任通知送付後に,貸金業者等が訴訟などの裁判手続を利用して債権回収を図ることは,違法とはならないのが原則です。

もっとも,債務整理手続は,債権者間の公平を図るとともに債務者の経済的更生を図るために行われる手続です。

したがって,受任通知後に訴訟を提起されてしまうと,債権者の公平を害したり,債務者の経済的更生を害するおそれがあります。

そこで,例外的にではありますが,受任通知後に貸金請求の裁判を提起すること自体が不法行為として認められるという場合がないわけではありません。

ただし,前記のとおり,債権者の権利として受任通知後に裁判を提起することは原則として許されていますので,不法行為となる場合は非常に限定されてはいます。

例えば,受任通知を受領したにもかかわらず取引履歴も開示せず,しかも,受任通知受領後すぐに訴訟を提起した場合など,極めて悪質な場合などです。

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