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自己破産

自己破産するとできなくなることは何か?

自己破産をすると,①新たな借入れ等が難しくなる,②信販系の賃貸保証会社の利用が難しくなる,③連帯保証人になることが難しくなる,④債権者に返済できなくなる,⑤本体代金割賦払い中の携帯電話等を利用できなくなる可能性がある,⑥生活必需品を除き,自宅不動産など一定の財産を保有し続けることができなくなる,⑦債権者の預金口座が凍結されて出金できなくなる,⑧破産手続中は裁判所の許可なく住居移転や海外渡航ができなくなる,⑨破産手続中は郵便物を直接受け取れなくなる,⑩破産手続開始から免責が許可されるまでの間は公的資格を使った仕事ができなくなる,⑪免責許可決定確定日から7年間は,もう1度自己破産・免責許可を受けることが難しくなる,⑫免責許可決定確定日から7年間は,個人再生の給与所得者等再生を利用できなくなる,といった不都合は生じます。ただし,これらは過大に受け取られている部分があったり,また,一般に言われているようなもののなかには誤解があるものもあります。

債務整理の方法の1つに「自己破産」があります。ここでは,この自己破産するとできなくなることは何かについて,東京 多摩 立川の弁護士がご説明いたします。

自己破産するとできなくなること

自己破産の手続きを申し立て,裁判所から免責の許可を受けることができれば,税金などを除いて,借金など債務の返済義務を免れることができます。要するに,支払わなくてもよくなるということです。

ただし,メリットばかりではありません。一定のデメリットがあることも確かです。

自己破産するとできなくなること(または,難しくなること)としては,以下のものが挙げられます。

  • 新たな借入れ・クレジットカードの利用・ローンを組むことなどは,非常に難しくなります。
  • 信販系の賃貸保証会社から保証してもらうことが,難しくなる可能性があります。
  • 誰かの借入れ等の保証人・連帯保証人になることが,非常に難しくなります(賃貸保証などは可能な場合があります。)。
  • 親族や勤務先など特定の債権者にだけ返済をすることができなくなります。
  • 本体代金を割賦払い中の携帯電話やスマートフォン等を利用することができなくなる可能性があります。
  • 自宅不動産や自動車など一定の財産が処分されて保有しておくことができなくなります(ただし,すべての財産ではありません。また,破産手続開始後に新たに財産を取得することはできます。)。
  • 一定期間,債権者の預金口座が凍結され,口座からの出金ができなくなります(ただし,債権譲渡や代位弁済等がされると凍結は解除されます。)
  • 破産手続期間中は,裁判所の許可なく,住居を移転したり,海外への旅行や出張ができなくなります(破産手続期間中のみです。また,裁判所の許可があれば転居等は可能です。)。
  • 破産手続期間中は,郵便物が破産管財人に転送されるので,自ら直接受け取ることができなくなります(破産手続期間中のみです。また,破産管財人から返してもらえます。)
  • 破産手続の開始から免責が許可されるまでの間は,公的資格を使った仕事ができなくなります(免責が許可されれば制限は解除されます。)。
  • 自己破産をして免責が許可されると,免責許可決定確定日から7年間は,給与所得者等再生を利用することができなくなります。

上記のとおり,自己破産するとできなくなることがいくつかあります。ただし,一般にできなくなると言われていることの中には,誤解であるものも少なくありません。

以下では,自己破産するとできなくなることについて説明します。

>> 自己破産のデメリットとは?

新たな借入れ・ローン・クレジットカードの利用

債務整理共通するデメリットとして,信用情報に事故情報(いわゆる「ブラックリスト」です。)として登録されることが挙げられます。このことは,自己破産の場合でも同じです。

自己破産の場合には,破産手続の開始から10年間ほどブラックリストに登録されることになります。

ブラックリストに登録されると,その間は,新たに借入れをしたり,クレジットカードを利用したり,ローンを組んだりすることが非常に難しくなります。

自己破産する場合には,10年間ほどは新たに借入れなどをすることはできないと考えておいた方がよいでしょう。

>> ブラックリストとは?

信販系賃貸保証会社の利用

上記のとおり,自己破産をすると,破産手続の開始から10年間ほどブラックリストに登録されます。

そのため,新たに家を借りる際や賃貸借更新の際,その賃貸保証会社がクレジットカード会社・信販系の保証会社であると,ブラックリストを確認できるので,賃貸保証の審査に通りにくくなることがあり得ます。

自己破産する場合には,賃貸保証会社を信販系ではない会社にするか,賃貸保証会社ではなく連帯保証人等に変更するなどの措置をとる必要が生じることがあります。

ただし,常に審査に通らないというわけではありません。自己破産していても,信販系賃貸保証会社を利用できることがあります。

誰かの保証人等になること

上記のとおり,自己破産をすると,破産手続の開始から10年間ほどブラックリストに登録されます。

ブラックリストに登録されるということは,個人の経済的信用に毀損が生じるということです。

そのため,自己破産した人が自ら借入れ等をすることができなくなるだけでなく,他の人が借入れ等をする際の保証人や連帯保証人になることも難しくなります。

ただし,借入れなどではない,賃貸保証人や身元保証人などになることは可能な場合もあります。

債権者に対する返済

自己破産の手続においては,債権者の平等が強く求められます。そのため,支払い不能状態になった後に,一部の債権者にだけ返済をすることは「偏頗弁済」と呼ばれる禁止行為とされています。

例えば,家族・親族や勤務先などにだけ,優先的にまとめて返済してしまうと,偏頗弁済に該当します。

偏頗弁済をすると,破産手続開始後に,裁判所により選任された破産管財人が偏頗弁済を受けた人に対して否認権を行使して受領した金銭の返還を求めたり,免責不許可事由があるものとして免責を許可し得もらえないなどのおそれがあります。

自己破産する場合,特に弁護士に依頼して支払いを停止した以降は,一部か全部かにかかわらじ,すべての債権者に返済することができなくなると考えておくべきです。

本体代金割賦払い中の携帯電話・スマートフォン等の利用

携帯電話やスマートフォンの本体を割賦払いで購入し,その割賦代金がまだ残っている場合,その代金残高も,借入れ等と同じく,債権者として扱う必要があります。

債権者として扱うということは,自己破産して免責許可されると,その割賦代金残高も支払わなくてよいことになるということです。

また,上記のとおり,偏頗弁済は禁止されますから,弁護士に依頼して支払いを停止した以降は,割賦代金を支払うこともできなくなります。

そのため,自己破産すると,本体代金割賦払い中の携帯電話やスマートフォンは解約され,利用できなくなる可能性があります。

したがって,携帯電話やスマートフォンの割賦払い中の場合には,別に一括払いでスマートフォン等を購入するか(格安SIMの利用などあり得るでしょう。),親族などの援助による第三者弁済をしてもらって完済するなどの措置を講じる必要があります。

なお,すでに割賦払いは終了している場合であれば,通話料の支払いは許されますので,自己破産しても引き続き利用が可能です。

自宅不動産など一定の財産を保有しておくこと

自己破産すると,裁判所が専任した破産管財人によって一定の財産が換価処分(売却処分)されます。そのため,持っている財産はある程度失うことになります。

とはいえ,すべての財産を処分しなければならないわけではありません。生活に必要となる最低限の財産は「自由財産」として扱われ,処分せずに残すことが可能です。

自由財産としては,以下のものがあります。

  • 破産手続開始後に取得した財産(新得財産。破産法34条1項)
  • 差押禁止財産(破産法34条3項2号)
  • 99万円以下の現金(破産法34条3項1号)
  • 裁判所によって自由財産の拡張が認められた財産(破産法34条3項4号)
  • 破産管財人によって破産財団から放棄された財産(破産法78条2項12号)

上記のほか,東京地方裁判所立川支部も含む。)では,以下の財産も自由財産として扱われます

したがって,家財道具も全部持っていかれるとか,給料も全部とられてしまうとかいうことはありません。

ただし,上記以外の財産,例えば,自宅などの不動産,20万円を超える価値のある自動車などは,保有しておくことができなくなります。

>> 自己破産した場合に処分しなければならない財産とは?

債権者の預金口座の開設・利用

自己破産をしたからといって,銀行や信用金庫等の預金口座を開設できなくなったり,利用できなくなることはありません。

ただし,債権者の預金口座は,弁護士が受任通知を送付すると,凍結されて,出金ができなくなります(債権者でない銀行等の預金口座が凍結されることはありません。)。

例えば,A銀行からカードローンなどで借入れをしている場合,弁護士がA銀行に受任通知を送付すると,債務者の方名義のA銀行預金口座は凍結されてしまいます。

凍結されると出金ができなくなり,預金残高を債権と相殺されます。また,出金はできませんが入金はできるため,給料や年金などが振り込まれても引き出すことができず,相殺されてしまうこともあります。

そのため,預金口座を持っている銀行等が債権者である場合には,給料等の振込先や水道光熱費・家賃等の引き落とし先を変更しておくなどの措置を取る必要があります。

もっとも,銀行等が債権を譲渡したり,保証会社が代位弁済をしたりすると,凍結は解除され,また使えるようにはなります。

とはいえ,相殺の可能性等もあり得るため,念のため,自己破産の手続きが完全に終わるまでは,債権者の預金口座は使用しない方が無難です。

破産手続中における住居の移転や海外旅行・出張

自己破産の手続中は,裁判所の許可を得ないで,住居を移転することはできなくなります。長期間の出張や海外旅行なども,裁判所の許可が必要となります。

とはいえ,実際には,連絡先さえはっきりしていれば,裁判所は移転を許可してくれるのが一般です。

また,この居住移転の制限は,破産手続の期間中だけの話です。破産手続が終了すれば,自由に住居を移転することができるようになります。

免責許可までの間における公的資格を使った仕事

自己破産の手続が開始されると,公的資格の利用が制限されます。そのため,公的資格を利用する仕事ができなくなります。例えば,警備員や保険外交員などです。

もっとも,免責が許可されると資格制限は解除されますから,資格を使った仕事ができないのは自己破産手続中の2~4か月ほどです。一生資格が使えなくなるわけではありません。

免責不許可となった場合でも,復権を得れば,資格制限は解かれます。

>> 自己破産における資格制限とは?

郵便物を直接受け取ること

自己破産の手続中は,郵便物が破産管財人に転送されることになり,自分で直接受け取ることができなくなります。なお,転送されるのは郵便物だけで,宅配便は転送されません。

もっとも,郵便物が転送されるのは,破産手続の期間中だけです。破産手続が終了すれば,転送は解除され,自分で直接受け取ることができるようになります。

また,破産手続中でも,いったん転送はされますが,その後,破産管財人から受け取ることはできます。

再度の自己破産申立て

自己破産をして免責が許可され,その免責許可決定が確定した日から7年の間に,再度,自己破産・免責許可を申し立てると,そのこと自体が免責不許可事由になります。

そのため,免責許可決定確定日から7年間は,再度,自己破産を申し立てて免責を許可してもらうことは難しいと考えておいた方がよいでしょう。

ただし,7年以内の免責許可がまったくできないわけではありません。病気や事故で収入をうしなったなど,やむを得ない事情でもう1度自己破産しなければならない場合もあり得ます。

そのような場合には,7年以内の自己破産であっても,裁判官の裁量によって免責が許可される場合があります。

なお,7年を超えてからの自己破産申立ては,免責不許可事由にはなりませんが,1回目よりも厳しい調査がなされることにはなるでしょう。

>> 過去に免責許可等されたことも免責不許可事由になるのか?

給与所得者等再生の利用

自己破産をして免責が許可され,その免責許可決定が確定した日から7年の間に,個人再生の給与所得者等再生を申し立てることはできません。

したがって,免責許可決定確定日から7年以内に個人再生を利用する場合には,小規模個人再生を選択することになります。

自己破産するとできなくなると誤解されていること

上記のほかに,自己破産をするといくつかできなくなることがあるのは間違いありません。もっとも,一般に言われているようなもののなかには誤解があるものもあります。

例えば,自己破産をしたからといって,選挙権がなくなるようなことはありません。自己破産をしても選挙権を行使することはできます。

また,自宅に管財人がきて家財道具まで没収されるようなこともありません。家財道具は自由財産として扱われるのが通常ですから,自己破産をしても保有しておくことができます。

借りている家を追い出されたり,仕事を退職しなければならないようなことも,基本的にありません。

自己破産に対する無用な不安を払しょくするためには,自己破産についての正しい理解が必要です。

>> 自己破産するとどうなるのか?(まとめ)

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