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自己破産

自己破産にはどのようなデメリットがあるのか?

債務整理の方法の1つに「自己破産」があります。ここでは,この自己破産をするとどのようなデメリットが生じてしまうのかについて,東京 多摩 立川の弁護士がご説明いたします。

自己破産のデメリット

自己破産の手続をすれば,免責の許可を受けることによって,それまでの借金の返済義務を免れることができます。

本来支払わなければならないものを,法律の力によって強制的に支払わなくてもよいことにするというのですから,かなり強力なメリットがあるといえます。債務整理の最終手段といってもよいでしょう。

しかし,これだけの効果を生ずるということは,その反面,債権者には泣いてもらっているわけです。債務者側だけ何の負担もなく済むというのでは,債権者は誰も納得しないでしょう。

そのため,自己破産手続においては,債務者(破産者)にも,それ相応のデメリットが発生することは避けられません。

ただし,個人の自己破産においては,債権者間の平等のほかに,債務者の経済的更生を図るという目的もあります。

そのため,自己破産によって債務者にデメリットが生ずるとはいっても,債務者の経済的更生を阻害するほどのデメリットが生じないように配慮はされています。

自己破産のデメリットとしては,以下のものが挙げられます。

自己破産には,借金を支払わなくてよくなるという非常に大きなメリットがあります。しかし,効果・メリットが大きいだけに,以下のように,それなりののデメリットがあります。

もっとも,一般にまことしやかに言われている自己破産のデメリットの中には間違っているものもあります。デメリットがあることは間違いありませんが,正しい認識が必要となってきます。

そこで,これらのデメリットについて,個別的に見ていきます。

ブラックリストへの登録

自己破産も債務整理の1つですから,債務整理共通のデメリットであるブラックリストへの登録は避けられません。自己破産の場合には,破産手続の開始から10年間ほどブラックリストに登録されることになります。

とはいえ,ブラックリスト登録は,任意整理個人再生でも同様です。自己破産の場合は期間が若干長いという違いしかありません。

財産の処分

自己破産の場合には,財産の処分が必要です。そのため,持っている財産はある程度処分しなければならないことになるでしょう。

とはいえ,すべての財産を処分しなければならないわけではありません。生活に必要となる最低限の財産は,自由財産として残すことが可能です。

したがって,家財道具も全部持っていかれるとか,給料も全部とられてしまうとかいうことはありません。現金であれば,99万円までは処分しないで済みます。

官報公告

自己破産をしたことは,官報に掲載されて公告されます。こればかりは止めることはできません。

もっとも,官報を購読する人は一部の人だけです。周りの人みんなに知られてしまうということは,通常は,ないと思われます。

資格の制限

自己破産の手続中は,資格の利用が制限されます。そのため,資格を利用しなければできない仕事もできなくなってしまうということになります。例えば,警備員や保険外交員などです。

もっとも,免責が許可されると資格制限は解除されますから,資格を使った仕事ができないのは破産手続中の2~4か月ほどです。一生資格が使えなくなるわけではありません。

また,選挙権が制限されるなどという話もデマです。そのようなはずがありません。

住居の制限

自己破産の手続中は,住居を勝手に移転することはできません。裁判所の許可が必要となります。長期間の海外旅行なども制限されることがあります。

とはいえ,実際には,連絡先さえはっきりしていれば,裁判所は移転を許可してくれるのが一般です。もちろん,この制限も破産手続の間だけの話です。

通信の秘密の制限

通信の秘密の制限とは,要するに,自己破産の手続中は,郵便物が破産管財人に転送され内容をチェックされるということです。

もっとも,この通信の秘密の制限も破産手続の間だけに限ります。なお,転送されるのは郵便物だけで,宅配便などは転送されません。

市町村役場への通知

市町村役場への通知は,免責が不許可になった場合にだけなされるというのが現在の運用のようです。したがって,そうでない限りはあまり心配することはないでしょう。

自己破産のデメリットに対する誤解

上記のほかに,自己破産をすると,選挙権がなくなるだとか,自宅に管財人がきて家財道具が没収されるだとか,債権者から嫌がらせをうけるだとか,いろいろなことが言われてますが,これらはすべて誤解です。

自己破産をしても選挙権がなくなるわけはありません。

前記のとおり,生活必需品は処分が不要ですから,一般的な家財道具を没収されることもあり得ませんし,債権者から嫌がらせを受けることもほとんどないでしょう。

金融機関などは,債権者集会に出席すらしないのが通常です。

資格制限,居住制限,郵便物の転送も破産手続が行われている間だけです。一生,制限されるはずもありません。

自己破産に対する無用な不安を払しょくするためには,自己破産についての正しい理解が必要です。

自己破産の本当のデメリット

こうしてみると,(特に財産の無い方には)自己破産のデメリットは,借金の返済義務を免れることができるというメリットに比べれば小さいものだということがお分かりいただけるかと思います。

実際問題として,一般に多くの方が不安に思っている自己破産の本当のデメリットは,「世間の目」や「世間体が悪い」などではないかと思います。

確かにそのような面もありますし,誰でも彼でも自己破産しろと言うつもりもないのですが,しかし,それのために自己破産の大きなメリットを享受せずに債務整理を諦めて苦しい生活を続けていくというのは,実にもったいないような気がします。

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