サイトマップ

自己破産

自己破産の資産目録の書き方と添付資料(東京地裁本庁)

東京地方裁判所本庁においては,自己破産の申立書に資産目録を添付して申立てをする必要があります。資産目録は,一覧と明細に分かれています。一覧において「有」とした財産については,その具体的内容等を明細に記載する必要があります。

ここでは,この東京地方裁判所本庁における自己破産の資産目録はどのように書けばよいのか,また,どのような書類・資料を添付すればよいのかについて,東京 多摩 立川の弁護士がご説明いたします。

東京地裁本庁における資産目録

破産手続開始の申立書には,いくつかの書類を添付しなければならないとされています。その添付書類の1つに,「財産目録」があります。財産目録とは,文字どおり,債務者の主要な財産を記載した目録のことです。

東京地裁本庁では,この財産目録に相当する添付書類の書式が用意されています。それが「資産目録」です。

東京地裁本庁では,破産手続開始・免責許可の申立書(以下「自己破産の申立書」といいます。)に,上記の資産目録を添付して申立てをしなければならないとされています。

資産目録のような書式が用意されているのは,東京地裁本庁だけに限りません。他の裁判所でも同じような書式が用意されていることがあります。

東京地裁立川支部でも自己破産申立書に資産目録を添付しなければなりませんが,本庁とは若干書式が異なっています(ただし,内容はほとんど同じです。)。

東京地裁本庁の資産目録は,一覧と明細に分かれています。

一覧には資産の有無を一覧の形式で記載し,明細には,一覧において「有」とした資産について,それぞれの資産の具体的な内容・数量・価額等を記載します。

>> 東京地裁の自己破産申立書の添付書類・資料

資産目録(一覧)の書式と作成方法

東京地裁本庁の資産目録(一覧)

東京地裁本庁の資産目録は,まず一覧に,各資産の有無を記載する必要があります。各項目の資産がある場合には「有」に,無い場合には「無」に〇を付けます。

資産目録に記載する項目は,以下のとおりです。

  1. 申立て時における20万円以上の現金
  2. 預金・貯金
  3. 公的扶助の受給
  4. 報酬・賃金(給料・賞与等)
  5. 退職金請求権・退職慰労金
  6. 貸付金・売掛金等
  7. 積立金等(社内積立,財形貯蓄,事業保証金等)
  8. 保険(生命保険,傷害保険,火災保険,自動車保険等)
  9. 有価証券(手形・小切手,株式,社債),ゴルフ会員権等)
  10. 自動車・バイク等
  11. 過去5年間において,購入価格が20万円以上の財産
  12. 過去2年間に換価した評価額又は換価額が20万円以上の財産
  13. 不動産(土地・建物・マンション等)
  14. 相続財産
  15. 事業設備,在庫品,什器備品等
  16. その他,破産管財人の調査によっては回収が可能となる財産

2番の「預金・貯金」については,申立てから過去2年以内にまったく預貯金口座を保有していなかった場合には,無に〇をするだけでなく,「過去2年以内に口座を保有したことがない」のチェックをします。

16番の「破産管財人の調査によっては回収可能となる財産」が有る場合には,有に〇をするだけでなく,その財産の内容に応じて「過払いによる不当利得返還請求権(過払金返還請求権)」「否認権行使」「その他」のいずれかにチェックを入れます。

>> 東京地裁本庁の資産目録PDF

資産目録(明細)の書式と作成方法

東京地裁本庁の資産目録明細1ページ目

東京地裁本庁の資産目録明細2ページ目

東京地裁本庁の資産目録明細3ページ目

東京地裁本庁の資産目録明細4ページ目

東京地裁本庁の資産目録明細5ページ目

>> 東京地裁本庁の資産目録PDF

資産目録(一覧)において「有」とした財産については,資産目録(明細)にそれぞれの資産の具体的な内容・数量・価額等を記載します。

なお,資産目録(一覧)において「無」とした財産については,明細に記載する必要はないので,項目を削除するか,「なし」と記載します。

申立て時における20万円以上の現金

自己破産申立て時点において20万円以上の現金がある場合には,資産目録明細「申立て時における20万円以上の現金」への記載が必要です。

現金の記載欄には,実際に所持している現金の金額を記載します。

なお,ここに記載するのはあくまで所持している現金です。金融機関に預けている預金・貯金は含まれません。

>> 東京地裁の資産目録「現金」の書き方・添付資料

預金・貯金

自己破産申立てから過去2年間において預金・貯金を保有していた場合には,資産目録明細「預金・貯金」への記載が必要です。

ここでいう預金・貯金とは,金融機関等に預け入れている預金・貯金口座のことです。法的に言えば,金融機関に対する預貯金返還請求権という債権です。

ご自身で自宅等で貯金しているような,いわゆる「タンス預金」は含みません。タンス預金は前記「現金」扱いとなります。

預金・貯金には,銀行・旧郵便局(現在はゆうちょ銀行)・信用金庫・労働金庫・農協・共済等の預貯金口座だけでなく,証券口座・FX口座等やネットバンクも含まれます。

また,申立てから過去2年以内に保有していた口座はすべて記載する必要があります。したがって,解約した口座であっても,2年以内に解約したものであれば記載が必要です。

預貯金記載欄

「預金・貯金」には,上記記載欄のとおり,以下の事項を記載します。

  • 金融機関・支店名:銀行名等と支店名を記載します。
  • 口座の種類:普通預金・定期預金等の種類を記載します。
  • 口座番号:口座番号を記載します。
  • 申立て時の残高:申立て時の口座残高を記載します。0円でも記載が必要です。東京地裁本庁では,最低でも申立てから1週間以内に記帳をして確認することが必要とされています。

預金・貯金については,記載したすべての口座について,通帳の写し(コピー)を添付します。写しは,表紙・中表紙も含めてすべてのページを添付する必要があります。

添付する通帳については,申立ての直前で記帳することが必要です。東京地裁本庁の場合,最低でも,申立て前1週間以内には記帳をしておかなければいけないとされています。

また,通帳写しは,最低でも申立てから2年分以上の取引履歴が記載されているものでなければなりません。したがって,通帳1冊ではなく,数冊提出しなければならない場合もあります。

通帳がない場合,合計記帳(合算記帳・おまとめ記帳)されてしまっており,取引履歴の一部が省略されてしまっている場合には,各金融機関で取引履歴・明細を発行してもらう必要があります。

ネットバンクの場合には,インターネット上で取引履歴をダウンロードできる場合もあります。ただし,2年分は必要です。不足分は各金融機関に発行してもらう必要があります。

なお,解約済の口座については,金融機関名欄,口座残高欄または欄外に解約済である旨を記載しておくのが通常です。

>> 東京地裁の資産目録「預金・貯金」の書き方・添付資料

公的扶助の受給

自己破産申立て時点において公的扶助を受給している場合には,資産目録明細「公的扶助の受給」への記載が必要です。

公的扶助とは,公的機関による経済的援助のことをいいます。生活保護給付金,児童手当,児童扶養手当,障害者手当などがあります。また,年金や失業手当も,ここに記載するのが通常です。

公的扶助の受給記載欄

「公的扶助の受給」には,上記記載欄のとおり,以下の事項を記載します。

  • 種類:「生活保護」「児童手当」など,受給している公的扶助の種類を記載します。
  • 金額:受給金額の月額を記載します。数か月に1度という場合は,1月分に計算し直して記載します。
  • 開始時期:受給開始の年月日を記載します。
  • 受給者の名前:受給者の名前を記載します。

公的扶助の受給については,公的機関から発行される各公的扶助の受給決定書や受給証明書を添付します。紛失した場合は,公的機関において再発行してもらう必要があります。

>> 東京地裁の資産目録「公的扶助の受給」の書き方

報酬・賃金(給料・賞与等)

自己破産申立て時点において報酬や賃金をもらっている場合,要するに,何らかの仕事をしている場合には,資産目録明細「報酬・賃金(給料・賞与等)」への記載が必要です。

給与所得者であれば,給料等の賃金を受領しているはずです。個人事業者であれば,事業に関して何らかの報酬(請負報酬・業務委託報酬等)を受領している場合があります。これらの記載が必要ということです。

報酬・賃金記載欄

「報酬・賃金(給料・賞与等)」には,上記記載欄のとおり,以下の事項を記載します。

  • 種類:受け取っている報酬・賃金の種類を記載します。例えば,「給料」「賞与」「請負報酬」等です。
  • 支給日:報酬・賃金の支給日を記載します。給与など定期的に支払われるものについては「毎月●日」と記載し,賞与は申立て前直近の支給日を記載します。
  • 支給額:報酬・賃金の支給額を記載します。月によって変動がある場合などは,申立て前2か月分の平均額などを記載することになるでしょう。

報酬・賃金については,申立て前最近2か月分の給与明細書等を添付する必要があります。賞与については,直近の賞与明細書を添付することになります。

また,過去2年分の確定申告書の控えの写し(修正申告をした場合にはその申告書の控えの写しも)または源泉徴収票の写しも添付する必要があります。

確定申告書や源泉徴収票がない場合には,代わりに,過去2年分の課税証明書(または非課税証明書)を添付します。課税証明書等は市区町村役場で発行してもらえます。

なお,確定申告書または源泉徴収票と課税証明書等を両方添付しても差し支えありません。むしろ,両方添付しておいた方がよいでしょう。

>> 東京地裁の資産目録「報酬・賃金」の書き方

退職金請求権・退職慰労金

勤務先に退職金制度がある場合には,資産目録明細「退職金請求権・退職慰労金」への記載が必要です。

退職金請求権・退職慰労金記載欄

「退職金請求権・退職慰労金」には,上記記載欄のとおり,以下の事項を記載します。

  • 種類:退職金の種類を記載します。勤務先からの退職金であれば「退職金」「退職慰労金」などと記載しておけば足ります。確定拠出年金型退職金や中小企業退職金共済等による退職金などであれば,その旨を記載します。
  • 総支給額(見込額):自己破産申立て時点において退職したと仮定した場合の退職金支給見込額を記載します。定年まで勤め上げた場合の金額ではありません。
  • 8分の1(4分の1)相当額:総支給見込額の8分の1の金額を計算して記載します。申立て時点ですでに退職しており,ただ支給が未了という場合には,4分の1の金額を記載します。

退職金請求権・退職慰労金については,勤務先から,退職金計算書および退職金金額の証明書を発行してもらい,それを添付することになります。

勤務先による退職金証明書の交付が受けられない場合には,退職金の支給条件や計算方法について規定されている勤務先の退職金規程を添付する必要があります。

そして,上記規程とともに,その規程をもとに退職金金額を計算し,計算根拠や計算式を記載した退職金計算書も,資産目録に添付します。

なお,会社によっては退職金制度がないというところもあるでしょう。その場合には,無いこと明らかにするために,就業規則等の資料を提出することもあります。

>> 東京地裁の資産目録「退職金請求権・退職慰労金」の書き方

貸付金・売掛金等

自己破産申立て時点において貸付金や売掛金等の請求権がある場合には,資産目録明細「貸付金・売掛金等」への記載が必要です。

つまり,誰かにお金を貸していたり,まだ売買代金等を受け取っていないなど,何らかの金銭が入ってくる予定がある場合に記載が必要となるということです。

貸付金・売掛金等記載欄

「貸付金・売掛金等」には,上記記載欄のとおり,以下の事項を記載します。

  • 相手方:請求権の相手方の氏名・名称を記載します。住所や連絡先を記載しておく場合もあります。
  • 金額:請求権の金額を記載します。
  • 発生時期:請求権が発生した年月日を記載します。通常は,支払日ということになるでしょう。
  • 回収見込額:回収可能な見込み金額を記載します。回収見込みがない場合には「0円」または「回収不能」などと記載します。回収見込みが不明の場合には「不明」などと記載します。
  • 回収できない理由:請求金額の一部または全部について回収見込みが無い場合には,その理由を記載します。

貸付金・売掛金等については,請求権の根拠となる資料を資産目録に添付しなければなりません。例えば,契約書,和解書・合意書・示談書,判決書,和解調書などです。

その他,当該債権を請求するために必要となる証拠資料などがあれば,それも添付します。

逆に回収見込みがない場合には,回収見込みがないことを明らかにできる資料があれば,それを添付します。例えば,相手方が倒産したときの裁判所による決定書等があります。

>> 東京地裁の資産目録「貸付金・売掛金等」の書き方

積立金等(社内積立,財形貯蓄,事業保証金等)

自己破産申立て時点において社内積立・財形貯蓄・事業保証金などの積立金がある場合には,資産目録明細「積立金等」への記載が必要です。

積立金等記載欄

「積立金等」には,上記記載欄のとおり,以下の事項を記載します。

  • 種類:積立金の種類を記載します。「社内積立」「財形貯蓄」「事業保証金」などと記載します。
  • 金額:申立て時において解約した場合に返金される積立金の金額を記載します。
  • 開始時期:積立を開始した年月日を記載します。

積立金等については,その積立金が存在するという疎明資料を提出します。給与明細に記載があれば,それを添付します。または,勤務先等に積立金額の証明書を発行してもう場合もあります。

なお,証明書等が発行されないという場合もあり得ます。その場合には,積立金について規定した契約書や規則等を提出します。そして,それに基づいて自ら総額を計算し,その計算書を添付します。

>> 東京地裁の資産目録「積立金等」の書き方

保険(生命保険,傷害保険,火災保険,自動車保険等)

自己破産申立て時点において保険に加入している場合または申立てから過去2年以内に失効し未解約の保険がある場合には,資産目録明細「保険(生命保険,傷害保険,火災保険,自動車保険等)」への記載が必要です。

保険がすでに失効している場合であっても,失効したのが申立てから過去2年以内であり,しかも未解約の場合には,記載が必要です。

解約した保険は「保険」欄への記載は不要ですが,解約したのが申立てから2年以内である場合には,後記の「過去2年間に換価した評価額又は換価額が20万円以上の財産」欄への記載が必要です(解約保険については,解約返戻金が20万円未満であっても記載が必要とされています。)。

なお,ここでいう保険は,民間の任意保険です。したがって,国民健康保険,労働保険,自賠責保険などの記載は不要です。

保険記載欄

「保険」には,上記記載欄のとおり,以下の事項を記載します。

  • 保険会社名:保険契約を締結している保険会社の名称を記載します。なお,保険会社の名称に加えて,保険の種類を記載する場合もあります。
  • 証券番号:保険証券番号を記載します。
  • 解約返戻金:自己破産申立て時点における解約返戻金の金額を記載します。

保険ついては,解約返戻金の有無にかかわらず,当該保険の保険証券の添付が必要です。解約返戻金がある場合には,さらに,保険会社が発行した解約返戻金証明書を添付する必要があります。

失効した保険については,保険会社が発行した失効証明書の提出が必要とされています。

また,解約返戻金がない保険であっても,ないことを明らかにするために,解約返戻金がないことを記載している約款などを添付する場合もあります。

>> 東京地裁の資産目録「保険」の書き方

有価証券(手形・小切手,株式,社債),ゴルフ会員権等

自己破産申立て時点において有価証券やゴルフ会員権等を持っている場合には,資産目録明細「有価証券(手形・小切手,株式,社債),ゴルフ会員権等」への記載が必要です。

有価証券・ゴルフ会員権等記載欄

「有価証券・ゴルフ会員権等」には,上記記載欄のとおり,以下の事項を記載します。

  • 種類:有価証券等の種類を記載します。例えば,「約束手形」「為替手形」「小切手」「株式」「社債」「ゴルフ会員権」などです。同種のものが複数ある場合には,振出人・手形債務者名やゴルフクラブ名なども記載することがあります。
  • 取得時期:当該有価証券等を取得した年月日を記載します。
  • 担保差入:当該有価証券を担保として差し入れている場合には「有」に,していない場合には「無」にチェックを入れます。
  • 評価額:申立て時における有価証券等の評価額を記載します。

有価証券・ゴルフ会員権等については,その有価証券や会員証の写し(コピー)を添付します。裏面も忘れずにコピーしましょう。

担保差入がされている場合は,それに関する資料も添付します。例えば,質権設定の契約書等です。

また,評価額の根拠となる資料も添付します。例えば,上場会社の株式であれば,新聞や取引所のホームページ写しを,それ以外であれば鑑定書等を添付します。

>> 東京地裁の資産目録「有価証券・ゴルフ会員権等」の書き方

自動車・バイク等

自己破産申立て時点において自動車やバイクを持っている場合には,資産目録明細「自動車・バイク等」への記載が必要です。

自動車・バイク等記載欄

「自動車・バイク等」には,上記記載欄のとおり,以下の事項を記載します。

  • 車名:自動車等の車名を記載します。車検証上の社名は製造メーカー名しか記載がありませんが,この車名欄には,識別できるように,メーカー名のほか,通称名を記載するのが通常です。型式や自動車登録番号(ナンバー)等を記載することもあります。
  • 購入金額:当該自動車等を購入した金額を記載します。
  • 購入時期:当該自動車等を購入した年月日を記載します。
  • 年式:当該自動車等の年式を記載します。
  • 所有権留保:当該自動車等に所有権留保が設定されている場合には「有」に,されていない場合には「無」にチェックを入れます。
  • 評価額:当該自動車の査定評価額を記載します。

自動車・バイク等については,車検証の写し(コピー)を添付する必要があります。登録事項等証明書の写しでも代用可能です。

車検証等がない250CC以下のバイクについては,軽自動車届出済証などで代用することになります。

また,購入時の書類も添付します。購入の際に取り交わした契約書を添付します。紛失した場合には,領収書等で代用するほかないでしょう。

評価額については,査定書を資料として添付します。査定は,自動車査定協会や中古自動車買取業者等に作成してもらうことになります。

なお,所有権留保権者が所有権放棄をした場合には,その旨を記載した書面を発行してもらいます。そして,その放棄書を添付します。

>> 東京地裁の資産目録「自動車・バイク等」の書き方

過去5年間において,購入価格が20万円以上の財産

自己破産申立てから過去5年間以内において,20万円以上の物を購入したことがある場合には,資産目録明細「過去5年間において,購入価格が20万円以上の財産」への記載が必要です。

例えば,貴金属・美術品・パソコン・着物等が挙げられています。もちろんこれらに限られるわけではありません。

また,購入した物品が残っているかいないかにかかわらず,5年以内に20万円以上の物を購入したのであれば,記載が必要です。

過去5年間において購入価格が20万円以上の物記載欄

「過去5年間において,購入価格が20万円以上の財産」には,上記記載欄のとおり,以下の事項を記載します。

  • 品名:購入した物の品名を記載します。「指輪」「絵画」「パソコン」「着物」「テレビ」などです。
  • 購入金額:当該物品の購入金額を記載します。
  • 取得時期:当該物品を購入した年月日を記載します。
  • 評価額:当該物品の現在評価額を記載します。

過去5年間において購入価格が20万円以上の物については,購入した際の契約書・見積書・領収書等を添付します。また,現状を示すために写真などを添付することもあります。

評価額については,査定書・鑑定書を添付します。買取業者の査定書などが通常です。または,インターネットで相場を調べるということもあり得ます。その場合は,当該ページをプリントアウトしたものを添付します。

>> 東京地裁の資産目録「過去5年間に購入した20万円以上の財産」

過去2年間に換価した評価額又は換価額が20万円以上の財産

自己破産申立てから過去2年間以内において,換価額または評価額が20万円以上の財産を処分したことがある場合には,資産目録明細「過去2年間に換価した評価額又は換価額が20万円以上の財産」への記載が必要です。

対象となるのは,「換価額」または「評価額」が20万円以上の財産です。20万円以上で換価処分した場合に限らず,換価額が20万円未満であっても,評価額が20万円以上ならば記載が必要となります。

また,処分した財産は物に限られません。金銭を処分(つまり,使ってしまった)場合も記載が必要です。

なお,保険解約返戻金については,例外的に,金額が20万円未満であった場合でも記載が必要とされています。

処分財産が物品の場合

過去2年間に処分した評価額又は処分額が20万円以上の財産記載欄

過去2年間に処分した評価額又は処分額が20万円以上の財産が物品である場合は,上記の記載欄への記載が必要です。以下の事項を記載します。

  • 財産の種類:処分した物品の種類を記載します。動産であれば,品名等を記載します。不動産であれば,土地・建物の別や,所在地等を記載した方がよいでしょう。
  • 換価時期:処分した年月日を記載します。
  • 評価額:処分した時の評価額を記載します。
  • 換価額:実際に処分して得た金銭の金額を記載します。ただで挙げてしまった場合には,0円と記載することになります。
  • 相手方:処分の相手方を記載します。物を売却したのであれば,買主の氏名・名称を記載します。相手方の所在や連絡先を記載する場合もあります。
  • 使途:物品を処分して得た金銭を何に使ったのかを記載します。

過去2年間に処分した評価額又は処分額が20万円以上の物品については,処分の際の契約書・領収書等を添付する必要があります。評価をとっていた場合は,その査定書等も添付します。

処分した財産が不動産の場合には,売買契約書のほか,不動産の登記簿の添付も必要です。

また,何に使ったのかが分かる資料の添付も必要です。何かを購入したのであればその契約書等を添付します。

処分財産が金銭の場合

過去2年間に換価した評価額又は換価額が20万円以上の財産(現金)記載欄

過去2年間に処分した評価額又は処分額が20万円以上の財産が金銭である場合は,上記の記載欄への記載が必要です。以下の事項を記載します。

  • 財産の種類:取得した金銭の種類を記載します。例えば,「定期預金解約」「保険解約返戻金」「退職金」「賞与」「過払い金」「敷金」「離婚に伴う慰謝料」などです。
  • 取得時期:金銭を取得した年月日を記載します。
  • 取得額:取得した金額を記載します。
  • 使途:取得した金銭を何に使ったのかを記載します。

過去2年間に処分した評価額又は処分額が20万円以上の金銭については,その金銭を取得することになった原因に関連する資料を添付する必要があります。

また,何に使ったのかが分かる資料の添付も必要です。何かを購入したのであればその契約書等を添付します。

>> 東京地裁の資産目録「過去2年間に処分した20万円以上の財産」

不動産(土地・建物・マンション等)

自己破産申立て時点において不動産を所有している場合には,資産目録明細「不動産(土地・建物・マンション等)」への記載が必要です。

所有は,単独所有だけでなく,共有の場合も含みます。また,遺産分割未了の不動産も所有しているものとして扱われます。

不動産記載欄

「不動産」には,上記記載欄のとおり,以下の事項を記載します。

  • 不動産の所在地:不動産の所在地を記載します。登記簿の記載を引用しますが,登記簿上の所在地と住所地が異なる場合には,住所地も記載することがあります。
  • 種類:不動産の種類を記載します。「土地」「建物」「借地権付建物」「マンション」などを記載します。
  • 備考:当該不動産に関する情報を記載します。共有であればその旨を記載し,共有者の氏名・持分も記載します。担保が設定されている場合には,担保の種類・担保権者の名称・被担保債権の内容・金額等を記載します。賃貸に出している場合にはその旨や賃借人の氏名等を記載します。評価額を記載する場合もあります。

不動産については,不動産登記簿(登記事項証明書)の謄本を添付する必要があります。

また,評価額が分かる資料として査定書等も添付します。

東京地裁では,大手不動産業者の査定書2社分,または,大手1社と中小不動産業者の査定2社分が必要とされています。不動産鑑定士による鑑定書であれば,1通で足りるでしょう。

賃貸に出している場合には,賃貸借契約書を添付します。

なお,1.5倍以上のオーバーローンの場合には,オーバーローン上申書を添付します。なお,上申書は,東京地裁本庁では定型書式があります。それに従って作成すれば足ります。

>> 東京地裁の資産目録「不動産」の書き方

相続財産

自己破産申立てをする以前に相続を受けたことがある場合には,資産目録明細「相続財産」への記載が必要です。

相続放棄遺産分割をしているか否かにかかわらず,記載は必要です。

相続財産記載欄

「相続財産」には,上記記載欄のとおり,以下の事項を記載します。

  • 被相続人:被相続人の氏名を記載します。被相続人とは,相続財産を遺して亡くなった人のことです。
  • 続柄:被相続人と申立人債務者ご自身との身分関係を記載します。
  • 相続時期:相続開始の年月日(被相続人が亡くなった日)を記載します。
  • 相続した財産:相続した財産の内容を記載します。なお,相続財産が不動産である場合には,前記「不動産」欄に記載します。

相続財産については,遺産分割をしている場合には,遺産分割協議書を提出します。また,相続放棄をしている場合には,相続放棄申述受理証明書を添付します。

遺産分割未了の場合には,相続財産に関する資料を添付します。

>> 東京地裁の資産目録「相続財産」の書き方

事業設備,在庫品,什器備品等

自己破産申立て時点において,個人事業の事業設備・在庫品・什器備品がある場合には,資産目録明細「事業設備,在庫品,什器備品等」への記載が必要です。

事業設備・在庫品・什器備品等記載欄

「事業設備,在庫品,什器備品等」には,上記記載欄のとおり,以下の事項を記載します。

  • 品名:事業設備等の品名を記載します。
  • 個数:当該事業設備等の個数を記載します。
  • 購入時期:当該事業設備等を購入した年月日を記載します。
  • 評価額:当該事業設備等の申立て時点における評価額を記載します。

どのような事業設備等があるのかが分かる資料の添付が必要です。具体的には,確定申告書や業務帳簿を提出することになるでしょう。また,評価額についても,査定書等の添付が必要です。

さらに,個人事業者の場合,「事業に関する陳述書」を添付しなければなりません。これには,業務内容や事業設備・在庫・什器備品などについて記載します。

>> 東京地裁の資産目録「事業設備・在庫品・什器備品等」の書き方

その他,破産管財人の調査によっては回収が可能となる財産

これまでに記載してきた財産のほかに,自己破産申立て時点において,回収・換価の可能性がある財産が存在する場合には,資産目録明細「その他,破産管財人の調査によっては回収が可能となる財産」への記載が必要です。

換価可能な財産には,破産管財人による否認権行使によって回収可能な財産も含まれます。

その他管財人の調査によっては回収が可能となる財産記載欄

「その他,破産管財人の調査によっては回収が可能となる財産」には,上記記載欄のとおり,以下の事項を記載します。

  • 相手方:換価・回収すべき相手方の氏名・名称を記載します。所在や連絡先を記載することもあります。
  • 金額:換価・回収できる金額を記載します。不明の場合には「不明」と記載します。
  • 時期: 換価・回収が可能となる時期を記載します。すでに到来している場合にはその時期を記載します。
  • 備考:当該財産に関連する情報を記載します。換価できる財産の内容・種類等を記載します。例えば,「過払い金」「否認権行使」「敷金」「保証金」等を記載することになります。

当該財産に関連する資料の添付が必要です。

過払い金であれば,貸金業者との契約書・取引履歴等です。引き直し計算書を添付する場合もあります。すでに和解している場合等には,和解書や判決書を添付します。

>> 東京地裁の資産目録「破産管財人による回収可能な財産」

資産目録の記載方法・添付書類の詳細記事

さらに詳しい東京地裁の資産目録各項目の書き方等は,以下の各ページもご覧ください。

東京地裁本庁の資産目録の記載方法・添付書類に関連する記事

この記事がお役に立ちましたらシェアお願いいたします。

自己破産のことならLSC綜合法律事務所にご相談ください

破産手続開始・免責許可申立てや申立書の作成などについて,実際に弁護士に相談したいという方がいらっしゃいましたら,自己破産申立て経験200件以上,東京地方裁判所立川支部の破産管財人も務める自己破産の実績豊富な東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所にご相談ください。自己破産のご相談は無料です。

ご予約のお電話は【 042-512-8890 】です。お待ちしております。

※ご来訪いただいての相談となります。お電話・メールによるご相談は承っておりませんので,予めご了承ください。

>> 自己破産申立てに強い弁護士をお探しの方へ

LSC綜合法律事務所

所在地:〒190-0022 東京都立川市錦町2丁目3-3 オリンピック錦町ビル2階
ご予約のお電話:042-512-8890

>>

代表弁護士 志賀 貴

日本弁護士連合会:登録番号35945(旧60期)
所属会:第一東京弁護士本部および多摩支部

>> 日弁連会員検索ページから確認できます。

アクセス

最寄駅:JR立川駅(南口)・多摩都市モノレール立川南駅から徒歩5~7分
駐車場:近隣にコインパーキングがあります。

>> LSC綜合法律事務所までのアクセス

弁護士による無料相談のご予約は 042-512-8890

このページの先頭へ