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自己破産の資産目録「有価証券・ゴルフ会員権等」の書き方(東京地裁)

東京地方裁判所(本庁・立川支部)においては,自己破産の申立書に資産目録を添付して申立てをする必要があります。自己破産申立て時に有価証券やゴルフ会員権などを所持している場合には,この資産目録の「有価証券・ゴルフ会員権等」欄にその有価証券などの内容や券面額・評価額等を記載する必要があります。

ここでは,この東京地方裁判所における自己破産の資産目録「有価証券・ゴルフ会員権等」はどのように書けばよいのか,また,どのような書類・資料を添付すればよいのかについて,東京 多摩 立川の弁護士がご説明いたします。

東京地裁の資産目録「有価証券・ゴルフ会員権等」への記載

東京地方裁判所本庁の資産目録には「有価証券・ゴルフ会員権等」の記載が必要です。立川支部の資産目録においても同様です。

有価証券とは,私法上の権利を表象する証券であって,それによって表象される権利の移転または行使が証券の授受によってなされるものをいいます。つまり,権利と証券が一体となっているということです。

権利を譲渡するときは,証券も一緒に譲渡する必要があります。権利を行使するときは,証券を提示しなければなりません。証券だけ手元に残して権利を譲渡したり行使したりはできないのです。

代表的なものは,手形(約束手形・為替手形),小切手,株券,社債券などです。

ゴルフ会員権も,会員証が発行されます。会員証は有価証券とまではいえません。会員証がなくても,会員としての地位に影響はないからです。判例もそのように解しています。

もっとも,実際には会員証が重要です。会員証がないと売る時に買い手がつかないこともあります。会員証がないので,本当に会員権があるのかが信用できないからです有価証券に近いところもあります。

これら有価証券やゴルフ会員権等を自己破産申立て時点で所持している場合には,「有価証券・ゴルフ会員権等」への記載が必要となるのです。

東京地裁本庁の資産目録「有価証券・ゴルフ会員権等」

有価証券・ゴルフ会員権等記載欄

東京地裁本庁の資産目録における有価証券・ゴルフ会員権等記載欄は,上記のとおり,「種類」「取得時期」「担保差入」「評価額」の記載が必要とされています。

>> 東京地裁本庁の自己破産申立書に添付する資産目録

東京地裁立川支部の資産目録「有価証券など」

立川支部の資産目録・有価証券等の記載欄

東京地裁立川支部の資産目録における有価証券など記載欄には,上記のとおり,本庁と同様,「種類」「取得時期」「担保差入」「評価額」の記載が必要とされています。

>> 東京地裁立川支部の自己破産における資産目録

有価証券等の種類

東京地裁本庁および立川支部の資産目録では,有価証券などの「種類」の記載が必要です。

有価証券の種類としては,「約束手形」「為替手形」「小切手」「株式」「社債」などを記載します。ゴルフ会員権の場合には,「ゴルフ会員権」と記載します。

同種の有価証券などがある場合には,それぞれを識別するため,誰に対する手形なのか,どの会社の株券なのか,どのゴルフクラブの会員権なのかなども記載しておくとよいと思います。

取得時期

東京地裁本庁および立川支部の資産目録では,有価証券などの「取得時期」の記載が必要です。

当該有価証券の「取得時期」を,取得した年月日で記載します。出来る限り具体的に記載する必要があるのは言うまでもありません。

もっとも,これは証券等に記載されているのが大半です。したがって,正確に記載することは難しくないはずです。

担保差入

東京地裁本庁および立川支部の資産目録では,有価証券などの「担保差入」の有無の記載が必要です。

有価証券や会員権は,何らかの債権担保として差し入れられていることがあります。例えば,質権などが設定されている場合があります。

そのため,「担保差入」の有無についても記載します。担保が付いている場合は「有」にチェックし,付いていない場合は「無」にチェックをします。

どのような担保が設定されているかも記載しておくと親切でしょう。

評価額

東京地裁本庁および立川支部の資産目録では,有価証券などの「評価額」の有無の記載が必要です。

一番やっかいなのは,この評価額です。手形や小切手の場合は,基本的にその額面額を記載すれば足ります。しかし,株券などは評価が難しいものもあります。

上場会社ならば,自己破産申立て時点(またはそれに近い時期)の時価額を評価額とします。しかし非上場会社の場合は,算定が非常に困難です。公認会計士等の専門家に鑑定を依頼するのがよいでしょう。

ゴルフ会員権は,一般的な相場を調べることになります。ゴルフ会員権買取業者に査定をしてもらうという方法もあります。それをもとにして評価額を記載することになります。

有価証券・ゴルフ会員権等の添付資料

有価証券・ゴルフ会員権等については,その有価証券や会員証の写し(コピー)を添付します。裏面も忘れずにコピーしましょう。

担保差入がされている場合は,その担保権設定に関する資料も添付します。例えば,質権設定の契約書等が必要となってきます。

また,評価額の根拠となる資料も添付します。上場会社であれば,公開されている株価を明らかできる書類を用意します。したがって,新聞や取引所のホームページ写しなどでよいでしょう。

非上場会社の場合には,鑑定書があればそれを添付します。なければ,自らの計算を記載した報告書等を添付します。

ゴルフ会員権は,市場価格の掲載された資料を提出する必要があります。買取業者の査定書やホームページの写しなどが考えられます。無論,正式な鑑定書があれば,それにこしたことはありません。

有価証券・ゴルフ会員権等を記載する意味

有価証券やゴルフ会員権等は売却すれば換金できます。資産価値があるものであるということは間違いないでしょう。そのため,資産目録への記載が必要となるのです。

ただし,必ずしも価値があるとも限りません。特にゴルフ会員権などは,ほとんど価値がなくなってしまっていることも少なくありません。

したがって,資産目録への記載は必要ですが,だからといって,必ずしも換価処分されるわけでもないということです。

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