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自己破産

自己破産はどの裁判所に申し立てればよいのか?

自己破産の申立ては,どこの裁判所にでもすることができるわけではありません。破産法において定められている管轄の裁判所に申立てをする必要があります。ここでは,この自己破産はどの裁判所に申し立てればよいのか(裁判所の管轄)について,東京 多摩 立川の弁護士がご説明いたします。

自己破産申立ての管轄裁判所

破産法 第5条

第1項 破産事件は,債務者が,営業者であるときはその主たる営業所の所在地,営業者で外国に主たる営業所を有するものであるときは日本におけるその主たる営業所の所在地,営業者でないとき又は営業者であっても営業所を有しないときはその普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所が管轄する。 
第2項 前項の規定による管轄裁判所がないときは,破産事件は,債務者の財産の所在地(債権については,裁判上の請求をすることができる地)を管轄する地方裁判所が管轄する。 
第3項 前二項の規定にかかわらず,法人が株式会社の総株主の議決権(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除き,会社法 (平成17年法律第86号)第879条第3項の規定により議決権を有するものとみなされる株式についての議決権を含む。次項,第83条第2項第2号及び第3項並びに第161条第2項第2号イ及びロにおいて同じ。)の過半数を有する場合には,当該法人(以下この条及び第161条第2項第2号ロにおいて「親法人」という。)について破産事件,再生事件又は更生事件(以下この条において「破産事件等」という。)が係属しているときにおける当該株式会社(以下この条及び第161条第2項第2号ロにおいて「子株式会社」という。)についての破産手続開始の申立ては,親法人の破産事件等が係属している地方裁判所にもすることができ,子株式会社について破産事件等が係属しているときにおける親法人についての破産手続開始の申立ては,子株式会社の破産事件等が係属している地方裁判所にもすることができる。 
第4項 子株式会社又は親法人及び子株式会社が他の株式会社の総株主の議決権の過半数を有する場合には,当該他の株式会社を当該親法人の子株式会社とみなして,前項の規定を適用する。 
第5項 第1項及び第2項の規定にかかわらず,株式会社が最終事業年度について会社法第444条の規定により当該株式会社及び他の法人に係る連結計算書類(同条第1項 に規定する連結計算書類をいう。)を作成し,かつ,当該株式会社の定時株主総会においてその内容が報告された場合には,当該株式会社について破産事件等が係属しているときにおける当該他の法人についての破産手続開始の申立ては,当該株式会社の破産事件等が係属している地方裁判所にもすることができ,当該他の法人について破産事件等が係属しているときにおける当該株式会社についての破産手続開始の申立ては,当該他の法人の破産事件等が係属している地方裁判所にもすることができる。 
第6項 第1項及び第2項の規定にかかわらず,法人について破産事件等が係属している場合における当該法人の代表者についての破産手続開始の申立ては,当該法人の破産事件等が係属している地方裁判所にもすることができ,法人の代表者について破産事件又は再生事件が係属している場合における当該法人についての破産手続開始の申立ては,当該法人の代表者の破産事件又は再生事件が係属している地方裁判所にもすることができる。 
第7項 第1項及び第2項の規定にかかわらず,次の各号に掲げる者のうちいずれか一人について破産事件が係属しているときは,それぞれ当該各号に掲げる他の者についての破産手続開始の申立ては,当該破産事件が係属している地方裁判所にもすることができる。 
一 相互に連帯債務者の関係にある個人 
ニ 相互に主たる債務者と保証人の関係にある個人 
三 夫婦 
第8項 第1項及び第2項の規定にかかわらず,破産手続開始の決定がされたとすれば破産債権となるべき債権を有する債権者の数が500人以上であるときは,これらの規定による管轄裁判所の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所にも,破産手続開始の申立てをすることができる。 
第9項 第1項及び第2項の規定にかかわらず,前項に規定する債権者の数が千人以上であるときは,東京地方裁判所又は大阪地方裁判所にも,破産手続開始の申立てをすることができる。 
第10項 前各項の規定により二以上の地方裁判所が管轄権を有するときは,破産事件は,先に破産手続開始の申立てがあった地方裁判所が管轄する。

自己破産申立ては裁判所に対して行いますが,どこの裁判所でもよいというわけではありません。破産手続開始の申立てを受け付けてくれる裁判所に申立てをする必要があります。

法律的に言えば,「管轄」のある裁判所に申立てをしなければならないのです。どの裁判所に管轄があるかは,法律によって定められています。

管轄とは,特定の事件についてどの裁判所がその事件を担当するのかという分担の取決めのことをいいます。

この管轄のある裁判所に申立てをしなければ,その自己破産の申立ては管轄違いとなります。管轄違いの場合には,管轄の裁判所に事件が移送されることになります。

もっとも,実務的には,申立ての時点で管轄違いが発覚した場合には,管轄のある裁判所に申し立てるよう促されるのが通常でしょう。

いずれにしても,正しい管轄の裁判所に申し立てることが肝要だということです。

>> 自己破産申立て(申請)とはどのような手続なのか?

破産事件の職分管轄

職分管轄とは,管轄のうち,職務権限の面から分担を取り決めることをいいます。どの種類の裁判所がどういう種類の事件を取り扱うのかという問題です。

前記破産法5条の条文は職分管轄だけでなく,土地管轄についてもまとめて規定していますが,それぞれの条文をよく見てください。

いろいろ規定されていますが,いずれも,破産事件を管轄する裁判所は「地方裁判所」であると規定されています。つまり,破産事件の職分管轄を有する裁判所は,地方裁判所なのです。

裁判所には,簡易裁判所,家庭裁判所,地方裁判所,高等裁判所及び最高裁判所の5種類がありますが,破産申立事件の職分管轄を有するのは,地方裁判所だけです。

破産申立事件は地方裁判所のみで行われるのです。破産手続開始や免責許可を申し立てる裁判所も,その手続を行う裁判所も地方裁判所なのです。

したがって,自己破産を申し立てるべき裁判所は,まず第一に「地方裁判所」でなければなりません。

破産事件の土地管轄

土地管轄とは,管轄の問題のうちで,どの場所・地域にある裁判所が特定の事件を担当するのかという問題のことをいいます。

破産事件についても土地管轄は決まっています。その原則を規定するのが前記の破産法5条1項の条文です。

個人の破産の場合には,事業者でない場合には,債務者の普通裁判籍を管轄する地方裁判所に土地管轄があるとされています。個人事業者の場合には,その主たる営業所の所在地を管轄する地方裁判所が管轄です。

民事訴訟法 第4条

第1項 訴えは,被告の普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所の管轄に属する。
第2項 人の普通裁判籍は,住所により,日本国内に住所がないとき又は住所が知れないときは居所により,日本国内に居所がないとき又は居所が知れないときは最後の住所により定まる。
第3項 大使,公使その他外国に在ってその国の裁判権からの免除を享有する日本人が前項の規定により普通裁判籍を有しないときは,その者の普通裁判籍は,最高裁判所規則で定める地にあるものとする。
第4項 法人その他の社団又は財団の普通裁判籍は,その主たる事務所又は営業所により,事務所又は営業所がないときは代表者その他の主たる業務担当者の住所により定まる。
第5項 外国の社団又は財団の普通裁判籍は,前項の規定にかかわらず,日本における主たる事務所又は営業所により,日本国内に事務所又は営業所がないときは日本における代表者その他の主たる業務担当者の住所により定まる。
第6項 国の普通裁判籍は,訴訟について国を代表する官庁の所在地により定まる。

裁判籍とは,司法サービスを受けることのできる戸籍のようなものですが,普通裁判籍は,この裁判籍のうちで最も原則的なものを意味します。

個人の普通裁判籍は,上記民事訴訟法4条2項のとおり,その債務者の住所地を管轄する地方裁判所です。したがって,この住所地を管轄する地方裁判所に対して破産手続開始の申立てをすることになります。

なお,日本国内に住所がない場合や住所地が不明な場合には居所が,日本国内に居所がない場合や居所も不明な場合は最後の住所地が管轄裁判所となります(民事訴訟法4条2項)。

また,連帯債務者同士,主たる債務者と保証人,夫婦については,どちらか一方の債務者の破産事件が継続している管轄裁判所が,他方の管轄裁判所として扱われます(関連土地管轄。破産法5条7項)。

例えば,夫の管轄裁判所が東京で,夫が東京地方裁判所に自己破産申立てをしているときは,妻の管轄裁判所が大阪であったとしても,妻も東京地方裁判所に自己破産申立てができるということです。

>> 自己破産事件の土地管轄とは?

当事者間での合意管轄の可否

一般に訴訟などは,当事者間で予め訴訟になった場合,どこの裁判所で訴訟をするかを取り決めることができます。

このような合意を管轄の合意といいます。そして,これによって決められる管轄のことを合意管轄といいます。

他方,当事者間で上記のような管轄の合意をすることができず,合意管轄が認められない場合のことを,専属管轄といいます。

破産事件の場合にはどうかと言うと,合意管轄は認められません。つまり,破産事件は専属管轄とされているのです。

したがって,たとえ当事者間で破産事件について管轄の合意をしていたとしても,破産法に定められている管轄の裁判所にしか申立てをすることができないということです。

まとめ・具体例

個人の破産の場合には,債務者の方の住所地を管轄する地方裁判所が,破産事件の管轄裁判所となるのが原則です。

例えば,東京都立川市に住所地がある方であれば,東京地方裁判所本庁(霞が関)東京地裁立川支部が管轄裁判所となりますので,いずれかに自己破産申立てをすることになります。

東京都立川市に住所がない場合でも,例えば,ご自身が連帯保証人で,主たる債務者が東京地方裁判所や立川支部で自己破産手続をしているという場合には,これらの裁判所で自己破産申立てをすることができます。

なお,東京地裁本庁においては,運用上,東京都に住所地がある場合だけでなく,神奈川県・千葉県・埼玉県に住所地がある方の自己破産申立ても受理されています。

また,住所地が別であっても,実際の居所が東京都内にある場合には,自己破産申立てを受理してくれる場合があります。

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